整理収納術 トランクルーム

トランクルームとレンタル収納の違いとは?実は荷物の補償の観点に違いがあった!

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保険の疑問

倉庫業者が運営する寄託契約に基づくトランクルーム(以下、「トランクルーム」と言います)とレンタル収納スペース、消費者の目線から考えるとどちらもモノを保管するという行為には変わりはありません。

しかし、いざ保管しているモノに損害が発生した場合の補償は大きく異なるようです。
今回は、「保管物に損害が発生した時の補償」という観点からこの2つの比較を行います。

トランクルームは荷物に対する「損害保険」が付いている

保険

国土交通省の登録を受けた倉庫業者が営むトランクルームは、国が定めた「標準トランクルームサービス約款」に基づいて保管物(法的には寄託物といいます)の扱いや契約内容が定められています。

この標準トランクルームサービス約款の第7章に「寄託物の損害保険」という項目があります。それによれば、倉庫業者が、荷物に関して以下の7点に関する損害について火災保険に付す旨の記載があります。

  • 火災による損害
  • 落雷による損害
  • 破裂又は爆発による損害
  • 給排水設備に生じた事故に伴う漏水、放水又は溢水による損害
  • 当社又はその使用人の作業上の過失による事故によって生じたき損の損害
  • ねずみ喰いの損害
  • 盗難によって生じた盗取、き損又は汚損の損害

国土交通省HP(http://www.mlit.go.jp/common/000007352.pdf)より抜粋

従って、保管物に上記項目のどれかによって損害が発生した場合は、倉庫業者が設定した損害保険により補償されることになります。

ただし、実際の補償内容については、倉庫業者がどの保険会社とどのような火災保険に加入しているかによって異なりますので、契約前に補償内容を確認しておくのが良いでしょう。
また、保険金額については、寄託価額となりますが、寄託価額がいくらの設定になるかについても契約時にしっかりと確認しておく必要があります。

レンタル収納スペースを使う場合は、自身で保険加入を!

コンテナ

レンタル収納スペースは、事業者がお客様に対してモノを収納するスペースを貸す契約に基づいています。

従って、一般的にはレンタル収納スペースに保管している荷物に対する損害保険をレンタル収納スペース事業者は加入しておらず、補償は付帯していません。
賃貸アパートや賃貸マンションを借りたことのある方はご記憶にあると思いますが、契約時に賃借人に対して火災保険等の加入を義務付けられるのが一般的で、レンタル収納スペースを利用する場合もこれと同様といえます。

損害保険の取り扱いの現状は、事業者によって区々で、以下の4通りのケースがあげられます。

  • 契約時に加入を義務付ける事業者(利用料金の一部として組み込まれているケースもあり)
  • 代理店として契約を締結できる旨を伝え、保険加入は任意とする事業者
  • 保険があることを伝え、保険の説明は提携の保険代理店に依頼する事業者
  • 保険の紹介をしない事業者

利用するレンタル収納スペースの大きさなどにもよりますが、保険料は比較的安い場合が多いようです。もし、利用を検討しているレンタル収納スペースの事業者から損害保険に関する説明や保管物に損害が発生した場合の補償について説明がない場合は、事業者に質問しておきましょう。将来トラブルになる可能性があるポイントですので。

らだし、損害保険に加入したからといって全ての損害が補償されるわけではないので、注意が必要です。例えば、保管物にカビが発生した場合、カビによる汚損が保険金支払いの対象になっていなければ、保険金の支払いを受けることはできません。

まとめ

保険説明

モノを預かるという契約に基づくトランクルームと保管スペースを貸す契約に基づくレンタル収納スペースでは、損害発生時の補償が大きく異なることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

ただし、損害保険に加入したからといって、どのような場合に保険金支払いの対象になるかは加入している保険によって異なりますので、契約時によく確認した上で、モノを保管するようにしましょう。そうすれば、例え保管物に損害が発生したとしても、リスクを少なくすることができます。

ライタープロフィール
トランクルーム分析チーム

トポロジ・ラボ トランクルーム分析チームです。MYKURA.COM開発の経験を活かし、トランクルームに関する情報発信を行っています。

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